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花釉磁 酒器

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唐代「花釉磁」のこの作品、目にした瞬間、1も2もなく手に入れた。
花釉磁の特徴は、黒釉がかけられた器面に、青味を帯びた失透釉が流しかけてあることだ。
この失透釉がのちの鈞窯の釉薬の祖型とみられていることから、「唐鈞」とも呼ばれる。
しかし、詳しいことはあまりまだ分かっていないようだ。
唐三彩の流れをくむとされる花釉磁の製作期は、概ね唐の中晩期とみられている。
短い注ぎ口、開いた口が唐代らしく、形もたっぷりとしている。
ねっとりとした釉彩のせいか、どこかおっとりしているようにも見えるのだが、自由で大胆で、弾むような息づかいが感じられ、見ていて楽しくて仕方がない。
唐代特有の美意識が、盆一杯に表現されている。

中国古陶磁陶枕斎 http://www.touchinsai.net




by touchinsai | 2017-04-29 17:56 | 花釉磁